Bee Foresters

ミツバチ達と森をつくる
ビーフォレスター(監理人)

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熊本県上益城郡甲佐町 COMMON IDOE

医療の現場でも大切にしたい「食事」、使う食材も自然な環境で自分たちの手で育てたいと思っています。
私たちの本業は病院や介護施設を運営することです。なんで病院がミツバチに関わっているのか。ここではその想いをお伝えします。入院する患者さんたちの数少ない楽しみの一つが日3回の食事です。実は、入院中の食事代は国により定められており、どんな食事を提供しても収入は変わりません。しかし、当院では週に1~2回の行事食を作り、少しでも食事を通して喜びを提供できるように取り組んでいます。もしかしたら、今日のこの一食がその方の人生で最後の食事になる可能性もあります。そんな食事だからこそ、妥協せずに良いものを提供したい、と思っています。そんな気持ちの延長で、食材もできるだけ地産地消で美味しいものにできるように取り組んできました。その一方で、高齢化が進む地域で、病院の周りの田畑もどんどん休耕地となっています。vvvvvvvで育ったお米を病院食として提供する計画です。このような取り組みをしているなか出会ったのが、吉川さんが率いるビーフォレストの活動です。農作物を育てるのにはポリネーターの昆虫が大切なのは皆さんもご存知だと思います。農業メンバーの1人は小さい頃からメロン栽培をしていました。
30年前はハウスを開けると次々に昆虫が寄ってきて、花の受粉ができていました。しかし、徐々に集まる昆虫も少なくなり、西洋ミツバチを少し利用するようになりました。そのうちに、西洋ミツバチだけで受粉させるようになり、今ではハウスを開けることはなくなりました。これこそまさに、ビーフォレスト·クラブの活動で訴えている、生物の多様性が失われていっている現状だったのです。この活動に出会うまで、西洋ミツバチと日本ミツバチの区別さえしてきませんでした。“どちらが正しいか”はさておき、少なくとも森林の環境が変わり、生物の多様性が失われていることは間違いないでしょう。昔の環境に戻したいと思っているわけではありませんが、少なくともこうした事実を知り、巣箱を設置する活動を通して、自然環境の保全や生物多様性について考えるきっかけを広げていけたらと思っています。どこに巣箱をおこうかな、日本ミツバチは増えたかな、農園の野菜は順調に育つかな、害虫は発生しないかな。といったことを思いながら、患者さんと寄り添い、医療や介護を提供する。そんな病院になれたらいいなと思っています。
ビーフォレスター(ミツバチ達と森をつくる監理人)
(代表) 藤井将志
(副代表)森本淳