
木を植えるだけでは森はできない
人間が何もしなくても、森の生態系が機能していけば、草木や生物が勝手に森をつくる。
日本の国土の2/3は森林です。その割合が世界第3位と言うのですが・・・。
実際、2/3の森林の半分は、スギやヒノキの花が咲かない人工林です。
花が咲かない林には、餌がないので昆虫たちは棲めません。
また、木の実が落ちてこないので動物たちも近寄りません。

広葉樹の森は、花が咲き、ポリネーターが授粉して木の実と種子をつくります。
森の落葉や木は腐ると土になります。動物たちの死骸(有機物)も土になります。
その土の中では、沢山の菌類や微生物が暮らします。
そして、木の実(種子)や、動物のフンに混ざった種子がその土の上に落ちて芽生えるのです。
「自然の森」は、木が沢山集まっているだけではありません。
このようにそれぞれの役割が繋がって、新陳代謝を繰り返しながら自然に広がっていきます。
生態系が機能している植物や動物、生物の集まりを「森」と呼ぶのです。
日本ミツバチも森づくりに必要な繋がりの一つなのです。
ポリネーターがいなくなると、生態系が途切れて授粉できない草木は消えて無くなり、動物たちもいなくなります。やがて森も土も無くなってしまうのです。